筋トレによりAGAが進行してハゲるって本当?【筋トレと薄毛の関係を解説】

筋トレをするとAGA・ハゲる?

「筋トレをするとハゲる。」「筋トレをしている人にハゲが多い」この薄毛に関する噂を一度は耳にしたことがあると思います。

確かに、男らしい身体つきほどAGA(男性型脱毛症)が発症しやすいイメージがありますよね。しかし、本当に筋トレをすることで髪の毛量が減ってしまう危険性があるのでしょうか?

今回は、薄毛の専門家が、筋トレをするとハゲるのか徹底検証いたします。

筋トレをするとハゲるのか?動画でも解説しております。
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目次

筋トレをするとハゲる噂の真相は?

筋トレは健康を維持する上でも非常に有効な手段です。私も日々、活動的に行動ができるように週に2〜3回は必ず行なっております。

とはいえ、筋トレをすることで次のようなことを連想してしまい、不安になってしまう人は少なくありません。

筋トレ=男らしい=男性ホルモンが多い=AGAになりやすい=ハゲやすい

上記のように、薄毛と関係あるのでは考えてしまうのです。本来、筋トレなどの運動はダイエット効果や血行促進など、体をより健康な状態にする行動なはずです。

より安心して体を鍛えられるように、筋トレとAGA・薄毛との関係について確認していきましょう。

筋トレをすることによって薄毛になる可能性は低い

結論からお伝えすると、筋トレをすることでAGAや薄毛になるといった医学的根拠は一切ありません。

とはいえ、筋トレをすることによって男性ホルモン(テストステロン)の分泌が促進させることは事実です。ただ、ここで間違って欲しくないのが、テストステロンがAGAの発症原因ではないことです。

テストステロンが5α-リダクターゼの働きによって、ジヒドロテストステロン(DHT)に変化して、DHTが毛根の成長を止めてしまうことがAGAやハゲる原因となります。

筋トレ ハゲる DHT テストステロン

筋トレをしてもDHTの分泌量は変わらない

筋トレをすることによってテストステロン量が増加するということは、間接的にジヒドロテストステロン(DHT)の量が増えると感じてしまう人もいますが、DHTの増減に関与するのは、5α-リダクターゼと呼ばれる酵素であることを認識しましょう。

テストステロン量が高いからといって、ハゲる訳ではないのです。ハゲやすいかどうかは次の2点によって決まっています。

AGAになりやすいかどうかを決める2つの要因

  1. 5α-リダクターゼがどれだけ活性化しているか?
  2. ジヒドロテストステロンの感受性がどれだけ高いか?

上記の2つはその人の体質であったり、遺伝によって決まるものであり、筋トレをすることによって変化するものではありません。そのため、筋トレをしたとしても、この5αリダクターゼの活性が弱い場合や、DHTの感受性が低い場合は、薄毛になることはありません。

筋トレが髪の毛量に影響する可能性がある2つのリスクとは?

筋トレが髪の毛量に影響する可能性がある2つのリスクとは?

AGAやハゲる根本原因は、「体質や遺伝」によって決まるとお伝えしましたが、筋トレをしても薄毛にならないとは断言しかねる場合があります。

筋トレをした後のケアを怠ってしまうと、薄毛リスクが上がってしまうことがあります。そのため、筋トレをする際は次のようなことを気をつける必要があります。

その①:タンパク質量の不足

筋トレは、筋繊維を一度破壊することで、より強い筋肉を構成することができます。この筋肉の修復の際に使用されるのがタンパク質です。

筋トレをする人は、通常より多くのタンパク質が代謝に消費されます。そのため、いつも以上にタンパク質を摂取する必要があります。実はこのタンパク質は、髪の毛の合成にとっても必要不可欠です。髪は約9割がケラチンと呼ばれるタンパク質で構成されています。

筋トレをした後に、摂取する栄養価が不足してしまうと、髪の合成に使われるはずだった栄養素が筋肉の合成に使用されてしまい、抜け毛の原因につながる可能性があります。

対策について(摂取量など)

対策としては簡単で、しっかりと食事でタンパク質を摂取することです。厚生労働省から、理想のタンパク質摂取量は次のように公表されています。

たんぱく質維持必要量= 0.65 g/kg 体重/日

そのため、自分の体重に0.65gを掛けた量を最低でも摂取する必要があります。70kgの人の場合、45.5g以上摂取することが理想となります。
※より強度が強い筋トレをされている場合は、自分の体重分のg数を摂取した方が良いとも言われています。

普段の食事で摂取しづらい人は、プロテインなどで摂取するのも一つの手となります。

その②:活性酸素が分泌される

筋トレするリスクとして2つ目に活性酸素が挙げられます。

活性酸素とは、簡単にお伝えすると、体を錆させる(酸化)物質です。活性酸素は普段の生活でも絶対に分泌されますが、消費したエネルギーと比例して増加する物質としても知られています。

この活性酸素が人が代謝できる許容量を超えてしまった場合は、生活習慣病のリスクや老化を引き起こす原因物質となります。
許容量を超えてしまった場合は、白髪や抜け毛の原因にも繋がりますので、頭皮にとっても好ましくない物質と言えるでしょう。

対策について

対策としては、抗酸化物質を積極的に摂取することで体へのダメージを軽減することができます。代表的な抗酸化物質には「ビタミンC・ビタミンE・β-カロテン」などがあります。

そのため、食事のバランスとして野菜や果物も一緒に摂取することで、活性酸素が体の中に溜まり過ぎてしまう状態を防ぐことができるのです。

AGA治療をしながら筋トレをしたら、治療の効果は変わる?

これまで、筋トレと薄毛の関係について解説しましたが、ここからはAGA治療中の人が筋トレをすることは問題はあるのか?についても合わせて解説します。

AGA治療中ということは、元々の体質がAGAになりやすい人です。そのような人が筋トレをしてしまうことで、服用中の薬の効果が効きづらくなってしまうのではないか不安になりますよね。

今回は、AGA治療で使用される代表的なお薬の2つ、「ミノキシジル」「プロペシア・ザガーロ」に対する影響を解説いたします。

ミノキシジルと筋トレの併用は大丈夫?

ミノキシジルとは、血管を拡張させることで発毛を促すことができる医薬品です。塗るタイプと飲むタイプの2つがあります。

副作用としては、服用する場合は血管を拡張することによる頭痛やめまい、塗布する場合はかゆみなどの皮膚症状が報告されています。

では、このお薬を服用中に筋トレをすることで何か影響や問題があるのか結論をお伝えすると、筋トレとミノキシジルの併用は全く問題がないと言えます。

筋トレをすることで、血流量が低下することもありませんし、ミノキシジル を飲むことで筋肉が付きづらくなることも報告されていません。そのため、AGA治療によってミノキシジル を使用していたとしても、筋トレは全く問題はありません。

プロペシア・ザガーロと筋トレの併用は大丈夫?

プロペシアやザガーロは、5α-リダクターゼの働きを阻害して、テストステロンからジヒドロテストステロンへ変化することを防止してAGAによる抜け毛を防止する医薬品です。

プロペシア 筋トレ フィナステリド 併用

ここで懸念されるのが、男性ホルモンを調整する薬を服用することで「筋肉が付きにくくなる、筋トレの効率が下がるのでは」という疑問です。

しかし、これらのAGA治療薬を服用していたとしても筋肉の付きやすさに全く影響はありません。筋肉をつける上で最も重要なのはテストステロンです。プロペシアやザガーロが阻害するのは、5α-リダクターゼの働きのみです。

AGA治療をしながらでも筋トレは問題ない

AGA治療薬であるミノキシジル やプロペシア・ザガーロを使用していたとしても、筋トレは全く問題なく行うことができます。

むしろ筋トレをすることで、筋肉が発達して血流量の増加が期待されます。また健康維持のために筋トレは非常に有効ですので、不安にならず運動していきましょう。

筋トレをすることによるAGAや薄毛に対するメリットの方が高い

筋トレをすることによるAGAや薄毛に対するメリットの方が高い

筋トレは、AGAや薄毛の進行に対して直接的に悪い影響はないことが明らかとなりました。実は、筋トレをすることによって、頭皮や髪の毛に良い影響はあると考えられています。

適度な運動や筋トレを行うことは、体つきをよくするだけでなく次のメリットがあると言われています。

1:成長ホルモンの分泌を促進できる

筋トレをすることで、成長ホルモンの分泌を促進できることをご存知でしょうか?

成長ホルモンとは、名前の通り筋肉の発達を助けたり、骨格形成を促す効果があるホルモンのことです。さらに言うとこの成長ホルモンは、代謝を促進することも報告されていることから髪の毛などのタンパク質合成にも効果的と考えられています。

そのため、頭皮に直接成長因子を塗布、または注射することで髪の発育を促す薄毛治療があるほどです。この成長因子は、運動強度や運動する時間に応じて分泌量が増加することが明らかとされています。

成長ホルモンは運動強度(METs)が高い方が多く分泌される傾向があることがわかった。また,筋肉に対し

て刺激のある運動がより多くの成長ホルモンを分泌していた。これらのことより,METsを指標とした運動の選択により,筋肉形成のために重要な成長ホルモン分泌を増やせる可能性が示された。

運動強度(METs)と成長ホルモン分泌の関連について

そのため、適度な運動を繰り返すことで体内のタンパク質合成を促し、頭皮や髪の毛の合成の手助けをできる可能性があります。

2:血流量の増加

筋トレとは、言葉の通り人の筋肉量を増加させる行為です。

この筋肉量が増加することによって、筋肉がポンプとして働きやすくなり、血流が滞りやすい毛細血管まで血の巡りをよくする効果が期待できます。

AGAや薄毛になる原因の一つとして血流の低下が報告されるように、頭皮や毛根周辺は、非常に血管が細く血流量が不足しがちです。

筋トレを継続的に行うことで毛根まで血液が届きやすくなり、十分な酸素と栄養分を供給することによって育毛効果が期待できます。結果として筋トレは薄毛の原因ではなく、むしろ薄毛が進行するのを予防する効果が期待できるのです。

育毛に効果的な筋トレの頻度とは?

筋トレは体を作る上でたくさん行う人もいますが、しっかりと筋肉を回復させる時間が必要となるため、育毛のことだけを考えると次の頻度で行うことがおすすめです。

筋トレの頻度

  • 週に1回~2回程度

筋肉量を少しずつ増やすことで代謝を促して発毛力を高める手助けをしましょう。また、筋トレのみならずランニングなどの有酸素運動と組み合わせるとより効果的です。

運動で髪は生えるの?【運動がハゲ予防に効果的か】薄毛と運動の関係を徹底解説

薄毛が気になったら、AGA治療や専門家に相談を

本内容では、筋トレが直接的にAGAや薄毛の原因となる医学的な根拠がないこと、あくまで薄毛を進行させる原因は体質や生活環境そして遺伝による影響が大きいことをお伝えしています。むしろ、栄養面を気を付けさえすれば、髪にとっても良い影響が期待できます。

すでに薄毛や抜け毛で悩んでいる人は、まずはAGAを専門に扱っている専門家に相談することをお勧めいたします。あなたの薄毛の原因に基づいた対策を行うことが可能です。

またyoutubeなどで、より有益な情報を随時公開しております。ぜひ参考にしてください。

髪の毛に関するお悩みはありませんか?お気軽に相談ください。

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この記事を書いた人

川上先生のアバター 川上先生 発毛技能士

スーパースカルプ発毛センター吉祥寺駅前店・渋谷店統括マネージャー

発毛技能士として年間200名以上の薄毛に悩みに乗っています。
1人でも多くのお客様のお悩みが解決し、笑顔が増え豊かな毎日を過ごしていける未来に向け、発毛技能士として全力でサポートさせていただきます。

薄毛にお悩みの方は是非一度ご相談下さいね。

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