抜け毛が増えてきたと悩んでいる方で、ご自身の抜け毛の毛根を確認したことがある方はどの程度いらっしゃるでしょうか?
実は、抜け毛と毛根には深い関係性があり、抜けた髪の毛の毛根をしっかりと観察することで、将来薄毛になりやすい危険な抜け毛か、正常な抜け毛かを判断することができるのです。
今回は、抜け毛の毛根の色や毛根の形にはいくつ種類があるのか、抜け毛の本数が増えてしまう原因や薄毛対策法を解説させていただきます。
本コラムを読む時には、是非抜け毛を白い紙の上に置き拡大鏡やスマホ拡大機能を使って、毛根を一緒に確認してみてください。
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毛根の色や形で抜け毛や薄毛の原因が分かる?
なぜ抜け毛の毛根の色や形で抜け毛や薄毛の原因が分かるのか、それは髪の毛が作られる工場の役割をしている器官が毛根周辺にあるからです。
まずは髪の毛が作られる仕組みや、毛根の色・毛根の形が異常を知らせるという理由を解説させていただきます。
髪の毛が作られる仕組み
そもそも毛根というのは髪の毛が育っていく大元になる部分で、毛根の先が頭皮の中の毛乳頭細胞や毛球と接していて、その接している部分で毛母細胞が分裂・増殖を繰り返し髪の毛になって長さを増していきます。
髪の毛は一定の期間成長すると、退行期を迎え髪の毛が抜ける準備をする期間となり、やがて次の髪の毛を育てるまでの休止期間に抜け毛となり、また新たな髪の毛を育てる為の準備を行うのです。
しかし、この成長・退行・休止というヘアサイクルが何らかの原因で乱れてしまうと、抜ける準備が終わらないうちに髪の毛が抜けてしまったり、毛根がしっかりと成長せず髪の毛も成長期を終えないまま抜け毛となってしまうことがあります。
毛根の色・毛根の形が異常を知らせる理由
毛根に接している部分には、髪の毛の素となる毛母細胞の他に髪の毛に黒い色を付けるメラノサイトが存在しています。
正常なヘアサイクルが行われていると、退行期を迎える前にメラノサイトの働きが低下してしまい、毛母細胞にメラニンを受け渡す事が無くなるため、成長期を完了させた髪の毛の毛根は白く見えるのです。
成長期の途中で抜け毛になってしまうような場合は、まだ毛母細胞もメラノサイトも働いている途中となるため、毛根が黒くなるということで毛根の色が黒い場合はヘアサイクルに異常をきたしているという事になります。
また、正常な抜け毛であれば毛根はマッチ棒や棍棒のようにぷっくりと膨らんでいるのですが、異常がみられる場合は毛根自体が無い・ちぎれたように歪になる・膨らんだ先が細くなっているなど、毛根の形にも変化がある事が特徴です。
正常な毛根には3種類の特徴がある
正常な抜け毛というのは、髪の毛が生まれ変わるヘアサイクルを全うして寿命を迎えて抜け落ちた髪の毛となり、このような抜け毛の毛根には3種類の特徴が存在します。
まずは正常に成長して退行期・休止期を迎えた抜け毛の毛根にはどういった特徴があるのかを解説いたしますので、ご自身の毛根と見比べてみてください。
正常な毛根の特徴:毛根に膨らみがある
毛根はクラブヘア(棍棒毛)とも言われるように、先端や髪の毛の中間部分と比較して膨らみがある形をしています。
また、髪の毛全体にツヤやハリがあり、太くしっかりしていることも特徴の一つです。
指などで毛先から毛根にかけて触ってみた時に、しっかりとした膨らみを感じられるぐらいの毛根だと良いとされています。
そして毛根の色が白くなっている事が確認出来れば、正常に成長して寿命を迎えた健康な髪の毛だという事になるので安心してください。
正常な毛根の特徴:毛根部分のみに半透明な物体がついている
毛根部分のみに、半透明でゼリー状のような物体がついている抜け毛も正常な抜け毛です。
この半透明な物質は、毛根鞘(もうこんしょう)と呼ばれる頭皮に髪の毛を固定する役割をもつ物であり、自然脱毛する際に髪の毛と一緒に取れることがあります。
毛根鞘と皮脂汚れとの区別方法は、毛根鞘は綺麗な半透明な物質であり毛根部分にしか付着しないのに対し、皮脂は白又は黄色味がかった色をして毛根の周りまでベタベタしているという特徴があります。
そのため、見えずらい人は自分の指で抜けた自分の毛根を触ってみて、感触で毛根鞘か皮脂かを確認してください。
正常な毛根の特徴:毛根部分のみが白い・半透明
毛根部分だけが白い・半透明な抜け毛は、髪の毛が十分に成長して寿命を迎えた抜け毛です。
髪の毛は成長過程において、毛根に存在する色素細胞からメラニン色素を吸収することで黒髮へと変化します。
髪が成長段階から抜ける準備をし始めると、毛根へのメラニン色素の供給が無くなり、徐々に白い毛根のままになるのです。
そのため、抜け毛の毛根を見た時に毛根だけが白い場合は寿命を全うした証と言えます。
危険な毛根の種類や特徴とは?
頭皮トラブルや男性型脱毛症(AGA)やヘアサイクルの乱れなどによって、毛根の形が変化してしまうと薄毛や多量の抜け毛の原因になることがあります。
これらの危険な抜け毛には4種類の特徴がありますので、一つずつ確認していきましょう。
毛根の色や形をしっかり確認する為にも、白い紙やティッシュなどの上に抜け毛を置き、虫眼鏡やスマホカメラなどの拡張機能を使ってじっくり確認してみてください。
危険な毛根の特徴:毛根が細い、やせ細っている
毛根のふくらみが少なく細くやせ細っている抜け毛は、髪の毛の発育が不十分の状態で抜けてしまっている恐れがある毛根の形です。
このような抜け毛はAGA(男性型脱毛症)やFPHL(びまん性脱毛症)などの症状に多く確認され、成長途中に毛の成長(細胞分裂)が停止してしまったことによって生じている可能性が高く、抜ける準備がしっかりと出来ない状態で抜けてしまっていると考えられます。
又、抜けるまでの準備期間(退行期)が短いことが多く、毛根にメラニン色素が存在しているため毛根の色が黒い状態で抜けることもあります。
危険な毛根の特徴:毛根がいびつな形をしている
毛根がない・歪な状態といった毛根の形になっている場合、異常脱毛の可能性が高いです。
もちろん切れ毛のケースもありますが、画像のようにちぎれた様な形や裂けたような毛根の形になっている場合、円形脱毛症等による脱毛症の恐れがあります。
円形脱毛症の場合、免疫機能の異常によって毛根が誤って攻撃されてしまい「髪が抜ける」のではなく「壊される」ことによってちぎれた様な毛根の形になります。
そのため、毛根の形がいびつになったり、そもそも毛根が存在しない抜け毛となります。
危険な毛根の特徴:毛根にベタベタした白い塊が付いている
毛根の周りに歪でベタベタした付着物や黄色みがかった白い塊がついている場合は、皮脂の過剰分泌によって皮脂が毛根に付着した危険な抜け毛となります。
このような白い塊が付いた抜け毛が増えてくると、頭皮トラブル(炎症やフケ、痒み)が起きている可能性があります。毛根に皮脂が付いている場合は次のような特徴があるので、実際に触って確認しましょう。
毛根についている皮脂の特徴
- 毛根だけでなく、周囲まで白い付着物がついている
- 毛根部分を触るとベタベタする
危険な毛根の特徴:毛根に白いヒゲ根が付いている
毛根の先から、細いひげ根の様な毛が生えている場合も、要注意です。
この毛根にあるひげ根は、何らかの原因(栄養不良・血行不良・牽引)で成長途中の髪の毛が抜けている、または新たに成長している髪の毛が一緒に抜けてきてしまったという可能性があります。
この場合は栄養不足やホルモンバランスの乱れなど、体の内側のトラブルが原因となりヘアサイクルが乱れている可能性がありますので、早期に専門家に相談することをおすすめします。
毛根の色と抜け毛の関係について
正常な毛根や危険な毛根の形を解説してまいりましたが、毛根の色も自然に抜け落ちた髪の毛か異常脱毛かを判断する材料になります。
抜け毛を確認すると毛根の色には白と黒の2種類が存在するのですが、これらにはどういった違いがあるのかを解説していきましょう。
抜け毛の毛根が白い場合
前述している通り、毛根の色が白い又は半透明な色をしている場合は正常な抜け毛です。
毛根が白い色をしている理由は、成長期を終えると色素細胞よりメラニン色素が供給されなくなるので、白または透明に見えます。
成長過程の髪はメラノサイトから毛母細胞へとメラニンを受け渡され黒い状態を維持していますが、髪の毛が成長する時期を終えると毛乳頭細胞から離れ、毛包部分が頭皮の浅い場所の方へと移動を始めていくのです。
この退行期は色素合成が行われない時期となるため、毛根の色が白い抜け毛は「寿命を全うした髪の毛」である証となります。
抜け毛の毛根が黒い場合
毛根の色が黒い場合、次の2つのケースが考えられます。
- 色素の供給が終わる前に抜け落ちた抜け毛
- 変色して黒くなった場合
色素の供給が終わる前に抜け落ちてしまうと、毛根は黒いまま抜け落ちます。このケースは、成長途中の段階で抜けている・抜ける準備が不十分のまま抜けていると考えられるため、薄毛や抜け毛への要注意サインです。
原因としては、生活習慣やAGAによってヘアサイクルが乱れている事が考えられます。
毛根の色が黒いもの全てが異常脱毛とは限りませんが、何らかの異常が起きていて薄毛へと進行していく可能性があるので注意しましょう。
毛根が不健康になる5つの原因と対策法とは?
これまで正常な抜け毛と異常な抜け毛の違いについて、毛根の色や形で判断できると解説してきました。
異常な毛根の色や形になってしまうことの原因は、頭皮や髪の毛自体が不健康な状態になってしまっているからだと考えられます。
過剰な皮脂の分泌や乾燥・血流の悪化・栄養不足などは、髪の毛の成長に最も大きく関わることです。
毛根を健康な状態にするためにも、これからご紹介する5つの原因をよく理解していただき、しっかりと対策法を実践してみてください。
毛根が不健康になる原因その1.洗浄力の強いシャンプーを使っている
普段使用しているシャンプーの洗浄力が強いという場合、頭皮や毛根を不健康にしている原因になります。
元々、皮脂は頭皮を刺激から守るために分泌される頭皮の保護剤ですので、洗浄力の高いシャンプーを使用して皮脂を取り過ぎてしまうと、体が皮脂が不足していると反応して今まで以上に皮脂を大量に分泌してしまうのです。
その結果、頭皮がベタベタするだけでなく余った皮脂が毛穴詰まりを起こして、頭皮トラブルや抜け毛の原因に繋がります。
今使っているシャンプーの原材料名を確認し、2~3番目に以下の成分があるようであれば洗浄力が強いシャンプーを使っているという事が分かりますので、まずは確認してみてください。
- ラウレス硫酸Na
- ラウリル硫酸Na
- オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
- ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(1E.O.)液
- ラウレス硫酸アンモニウム
洗浄力の強いシャンプーを使っている事への対策法
一番おすすめ出来る対策法は、使用するシャンプーを変えることです。ココイルグルタミン酸TEA・ココイルメチルタウリンNa・ラウロイルメチルアラニンNa・コカミドプロピルベタインといった、アミノ酸系やベタイン系の程良い洗浄力の成分が入ったシャンプーを使うようにしてみましょう。
頭皮の汚れはシャワーのみで7割近く落ちると言われていますし、優しい成分のシャンプーを使い正しいシャンプーのやり方を行えば、頭皮が保湿され乾燥する事も皮脂が過剰に分泌する事も無くなります。
頭皮の皮脂が気になる人ほど「頭皮を保湿すること」を意識してみてくださいね。
毛根が不健康になる原因その2.睡眠不足
人は寝ている時に成長ホルモンの分泌が高まり、髪の毛や頭皮の修復・髪の毛の成長が行われます。
そのため、睡眠時間が不足していると成長ホルモンの分泌量が減少し、頭皮を修復したり髪の毛を十分に成長させることが出来なくなってしまい、頭皮や毛根が不健康になる原因となってしまうのです。
また睡眠不足になると自律神経やホルモンのバランスが乱れる、血流が不足してしまい髪の毛に栄養が届かなくなる、ストレスを感じやすくなるなどといった事も起こります。
睡眠は体だけでなく髪の毛の健康にも深く関係しているので、睡眠不足が続いている方は薄毛や抜け毛のリスクも高まるため注意が必要です。
睡眠不足への対策法
異常な毛根の色や形になる、また抜け毛の数が増えるといったことが起きないようにするためにも睡眠時間を取ることと、睡眠の質を上げるようにしましょう。
そのためにも、以下のような対策法を実践してみてください。
- 睡眠時間を7~8時間確保する
- 就寝する60~90分前にぬるめのお湯を浴槽にためて入浴する
- 毎日同じ時間に就寝・起床する
- 寝る前の飲食やスマホ・パソコンの使用を避ける
- 緑茶やコーヒーなどのカフェインが多いものを夕方以降に摂らない
- 起床から1時間以内に太陽の光を浴びる
毛根が不健康になる原因その3.食生活の乱れ
普段から糖質や脂っこいものが多い・バランスが乱れてしまっていると、血行不良や栄養不足の原因に繋がります。
体は食べた物から作られると言われるように、髪の毛も同様です。
血行不良や栄養不足が続いていると、毛根まで十分に栄養が届かずに抜け毛や薄毛を引き起こしてしまいます。
好きなものをたくさん食べたいという気持ちは分かりますが、抜け毛の数が増えている方や薄毛が気になる方は栄養バランスの整った食事を摂るようにしてみましょう。
食生活の乱れへの対策法
髪の毛は約9割がケラチンたんぱく質で構成されています。この髪の毛の合成をしっかりと行うためにもタンパク質・ビタミン・ミネラル・炭水化物をバランスよく摂取するようにしましょう。
普段の食事に「まごわやさしい」の食材を取り入れることで栄養バランスが自然と整いやすくなります。
また髪の毛に良い栄養素や食材・悪い影響を与える食べ物・食べ方をまとめた記事がありますので、こちらも併せてご覧ください。
毛根が不健康になる原因その4.ストレス
脱毛症の一つ「円形脱毛症」は頭部に円形状の脱毛が生じる疾患で、ストレスが起因となって生じることがあります。
またストレスは血管を縮小させてしまうため、毛根周辺の毛細血管の血液量を低下させることも明らかとなっており、栄養が毛根まで届かなくなってしまうことから抜け毛の数が増える原因にもなるのです。
そしてストレスが溜まってしまうことで自律神経のバランスやホルモンのバランスが乱れてしまう・睡眠習慣が悪化する、ストレスから体を守るための物質を生成する為に髪の毛の合成に必要な亜鉛が大量に消費されるなど、髪の毛の成長を妨げてしまう原因となります。
ストレスへの対策法
日常の中にストレスを解消する習慣を作ることが大切です。短時間でできるものや休日などの時間がある時に出来るものなど、複数のストレス解消法があるとより発散することが出来ます。
例えば「週に1回は運動をする」「森林浴をする」「こまめに休憩を取る」「瞑想をする」「ストレッチを行う」など自分にあったストレス解消法を見つけましょう。
またストレスをためやすい人の特徴として、几帳面・自己評価が低い・完璧主義者・時間に追われている・我慢しやすい・短気などといったような性格があります。
感情まで抑制してしまう必要はありませんが、物事を柔軟に捉え視点を変えて考えたり、ある程度適当(楽観的)になってみることもストレスを溜めにくくするためには大切です。
毛根が不健康になる原因その5.カラーやパーマによる頭皮ダメージ
ヘアカラー剤やパーマ剤には、界面活性剤やアルカリ剤など頭皮に刺激を与える成分が含まれているため、頭皮環境を乱す原因となります。
頭皮に薬剤が付着するとヒリヒリと染みる事もありますが、この状態は頭皮に強い薬剤が触れている証拠です。
特に肌が弱い人は、毛根部分が炎症を起こしてしまい、場合によっては皮膚炎になってしまうこともあります。
ヘアカラーやパーマは行うたびにダメージが蓄積されてしまい頭皮環境が悪化する原因になりますので、短期間でヘアカラーやパーマを繰り返し行っている方は特に注意が必要です。
カラーやパーマによる頭皮ダメージへの対策法
抜け毛の本数や薄毛の進行が気になる時は、可能な限りカラーやパーマを控えることをおすすめします。
最低でもカラーとパーマの間は3~7日間あけるようにし、出来るなら1ヵ月おきにどちらかの施術を行う程度にすると、多少ですが頭皮への負担を減らすことが可能です。
ヘアカラーをする場合は刺激の少ないヘアマニキュアやヘナカラーなどを活用することで、出来る限り頭皮への負担を少なくするように努めていきましょう。
また頭皮の剥がれやかゆみ・赤みなどの頭皮トラブルが起こっている時は、保湿力があるシャンプーを使用して優しく頭皮を洗うようにし、刺激を与えないようにしてください。
まとめ
本記事では、毛根の色や形に注目して正常な抜け毛か異常な抜け毛かを判断する方法や対策法について解説させていただきました。
毛根の色は正常であれば白い色・または半透明でゼリー状のものに包まれており、危険な毛根だと黒い色で毛根自体が無い・細い、または歪であったり毛根の周りに皮脂が付着している事が多いです。
毛根の色・形は、抜け毛の本数よりも抜け毛の原因や対策法を知ることが出来るので、まずは自分の抜け毛を確認して、異常な抜け毛の特徴に当てはまっているか確認しましょう。
その上で、まずは危険な抜け毛の原因になることが多い生活習慣を見直してみてください。
中々抜け毛が治まらない・頭皮が見えてきている場合は、早期に薄毛の専門家に相談することが一番の対策法です。
髪の悩みが起きてしまっている原因を特定して適切な対策を行うことが出来ますので気軽に活用していきましょう。
参考文献
皮膚科医 清水宏オフィシャルサイト あたらしい皮膚科学
LaSana 髪の一生(ヘアサイクル)を知ろう
Kao Plaza 髪の毛にまつわる6つの真実