以前と比べて「髪の毛が細くなった」「抜け毛が増えてきた」「髪の毛のハリやコシが減った」といった髪の毛の悩みを抱える人は少なくありません。
育毛剤やシャンプーやトリートメントなど外側からケアをすることを中心に行う人も多いですが、外側からだけでなく内側からのケアも大切です。
今回は食事と毛髪の関係をテーマに、髪の毛に良い食べ物・抜け毛の原因になりえる髪の毛に悪い食べ物のランキング、髪の毛と食べ物の関係を解説致します。
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髪の毛はどのように作られるのか?そのメカニズムについて
髪の毛に良い食べ物や悪い食べ物・食べ方をご紹介する前に、髪の毛が何を栄養にどうやって作られているのかというメカニズムを解説させていただきます。
「健康な頭皮で無ければ、健康な髪の毛は育たない」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、なぜ頭皮が健康でなくてはいけないのか、髪の毛の素になるのはどういったもので何を栄養にしているのかという事が分かれば、おのずと必要になる栄養が分かるでしょう。
髪の毛が作られるメカニズムとは?
髪の毛を合成する毛母細胞(工場)は皮膚の内側の真皮部分に存在し、この毛根部分に存在する毛母細胞に血中から栄養が供給されて、細胞分裂をした細胞が角化することで初めて髪の毛となります。
また髪の毛は、外側からキューティクル・コルテックス・メデュラと呼ばれる3層構造をしており、髪の毛の主成分はケラチンと呼ばれるたんぱく質で合成されているのです。
材料となるタンパク質が不足してしまうとケラチンを生成できなくなるので、細く弱い髪の毛になってしまったり、最終的には髪の毛自体が作られなくなってしまうという事態になりかねません。
髪の毛の素になる栄養素とは?
上記の事から、髪の毛を合成するためには「毛母細胞を活性化すること」「髪の毛の成分であるケラチンタンパク質の材料を与えること」が必要となります。
この毛母細胞の細胞分裂の活性化およびケラチンを合成する材料を与えるために必要なのが、タンパク質やタンパク質を合成する為に必要な栄養であり、血流促進に必要な栄養素です。
なぜ血流を促進する必要があるのかというと、食べ物から摂取した栄養は胃や腸で吸収されて肝臓に送られ、血液によって必要となる臓器や細胞へと送るため、血流が悪化してしまうと栄養不足となってしまうからです。
髪の毛の素となる栄養や必要な栄養は、以下で詳しく解説していきます。
髪の毛を生やす上で良い食べ物(栄養)一覧
前述した通り、髪の毛を合成するためには、「毛母細胞を活性化すること」「髪の毛の成分であるケラチンタンパク質の材料を与えること」が必要となります。
髪の成分であるケラチンをもう少し細かく分解すると18種類のアミノ酸で構成されています。このアミノ酸の中でも特に多く含まれるのがシスチンと呼ばれる成分です。
このシスチンを合成するためには、必須アミノ酸であるメチオニンが必要となるのですが、必須アミノ酸は体の中で合成することが出来ないアミノ酸であるため、食事によって補う必要があります。
髪の毛を合成するために必要な栄養素【髪の毛に良い食べ物(栄養)】は次のような食品が推奨されます。
髪の毛に良い栄養素リスト
髪の毛に良い栄養素 | 効果・効能 | 代表的な食材 |
---|---|---|
亜鉛 | 髪の毛のタンパク質(ケラチン)を合成する上で、必要不可欠なミネラル。 | 牡蠣・牛肉・アーモンド・魚介類など |
ヨウ素 | 髪の毛や頭皮の健康維持に関与。不足すると毛母細胞の活性が低下する。 | 海藻類・魚介類・白米・寒天など |
タンパク質(アミノ酸) | 髪の毛の合成に必要不可欠な栄養素。特に、シスチンは必須アミノ酸のため、食事から摂取する必要あり。 | 卵・魚類・肉類・大豆製品・乳製品など |
ビタミンA | 頭皮や粘膜の保護する働きがあり、頭皮環境を整える。 | ニンジン・小松菜・ほうれん草・かぼちゃなど緑黄色野菜 |
ビタミンB2・B6 | 余分な皮脂分泌を抑制して、頭皮の健康状態の維持する。脂漏性脱毛症の治療にも使用されることがある。 | うなぎ・レバー・海苔・乳製品・青魚・バナナ・卵など |
ビタミンC | 毛母細胞の活性化を促すだけでなく、消炎作用がある。 また、頭皮の内側に存在するコラーゲンの生成を助ける。 | いちご・キウイ・アセロラ・レモンなどの柑橘類・レンコン・キャベツなど |
ビタミンE | 血管を拡張させて毛根までの血流を促す。 抗酸化作用があり、細胞の健康を維持する。 | ナッツ類・全粒穀物・ゴマ・紅花油など |
コラーゲン | 髪の毛にハリやツヤを与え、太く滑らかな髪の毛にする。 | 皮・豚足・牛すじ・フカヒレ・オクラ・山芋など |
カプサイシン | 血行促進作用があり、インスリン様成長因子を増やす。 | 唐辛子 |
髪の毛の生成補助をする栄養素 | 効果・効能 | 代表的な食材 |
---|---|---|
イソフラボン (大豆イソフラボン) | 女性ホルモンと似た働きをし、抜け毛の原因となる5αリダクターゼの働きを抑制する。 | 大豆・アルファルファ・もやし・ひよこ豆・ピーナッツ・葛などマメ科の植物 |
プロバイオティクス (善玉菌・乳酸菌) | 腸内環境を整えることで、食べた栄養分の吸収を促すことが期待できる。 | ヨーグルト・チーズ・酒粕・味噌・ぬか漬け・キムチなど |
EPA・DHA | 血糖値を調整して血中コレステロール値を調整する。 | サバ・イワシ・アジなどの青魚・亜麻仁油・シソ油など |
髪の毛に良い食べ物ランキング
上記の栄養素が豊富に含まれる髪の毛に良い食べ物を12選し、特に摂取していただきたい食べ物順にランキング形式で紹介します。
これから紹介する食材を普段の食事に取り入れるように意識しましょう。
ただし、同じ食材ばかり食べることは体の中の栄養バランスが偏ってしまうためおすすめできません。
バランスよく摂取することが健康な髪の毛を生やす上で大切となり、ハリやコシの復活や髪の毛が生えないと思っていた毛根を復活させます。
髪の毛に良い食べ物ランキング 1位:卵
卵は非常に栄養価が高く最近では完全栄養食など呼ばれ、特にタンパク質・亜鉛・ビオチンなど髪の毛に必要な栄養素が豊富に含まれているため、髪の毛に良い食べ物ランキングの1位とさせていただきました。
ただし食物繊維・ビタミンCが含まれていない為、サラダやフルーツなどと一緒に摂取すると良いでしょう。
卵は生卵のまま食べるより、加熱して食べることがおすすめです。生のままだと黄身に含まれるビオチンと白身に含まれるアビジンが結合をしてしまい、ビオチンの吸収を妨げてしまうため長期に多量摂取するとビオチン欠乏症を生じる可能性があります。
1日あたりのタンパク質推奨摂取量
タンパク質は成人男性で1日65g、成人女性は50gが推奨摂取量となり、卵以外にも様々なタンパク質を含む食べ物がありますので、卵は1日1〜2個程度を目安として摂取することがおすすめです。
髪の毛に良い食べ物ランキング 2位:牡蠣
髪の毛に良い食べ物ランキング2位の牡蠣は、髪の毛を生やす・抜け毛を予防する上で非常に優秀な食材で、多くのアミノ酸と亜鉛・ビタミンB群・鉄などが含まれており、ケラチンの合成を助けることが期待されます。
さらに亜鉛には抜け毛を増やす原因になる5αリダクターゼの働きを阻害する作用があり、ジヒドロテストステロンが増えすぎないようにするため、抜け毛を防ぐ食べ物としても有効です。
亜鉛はビタミンCやクエン酸と同時に摂取する事で吸収が高まるため、レモンをかけて食べることがおすすめです。
また、水溶性ビタミンのビタミンB群が流れ出してしまう恐れがあるので、加熱する際は鍋物や牡蠣飯にすると溶けだした栄養素まで摂取することが出来ます。
1日あたりの亜鉛推奨摂取量
1日の目標亜鉛摂取量が成人男性で11mg、成人女性は8mgですので、成人であれば牡蠣4~5個(100g)程度が目安です。
亜鉛を長期に過剰摂取してしまうと、副作用で抜け毛が増える事がありますので摂取量には注意しましょう。
髪の毛に良い食べ物ランキング 3位:納豆など大豆製品
髪の毛に良い食べ物ランキング3位となった納豆を含む大豆製品には、大豆イソフラボンが豊富に含まれているだけでなく、腸内環境を整える効果が期待できます。
また、納豆のネバネバにはAGAなど抜け毛の原因であるDHTの合成を阻害させることが期待されるポリ-γ-グルタミン酸が含まれているため、抜け毛予防に効果を発揮するため抜け毛予防にも最適です。
大豆イソフラボンの中でも女性ホルモンと似た働きをするアグリコン(エクオール)の形にするには、腸内細菌によって分解されなければならず、またこの腸内細菌を保持しているのは日本人の約50%程しかいないため、乳酸菌と大豆イソフラボンを摂取し腸内環境を整えて育てる事が必要になります。
1日あたりの大豆イソフラボン推奨摂取量
大豆イソフラボンアグリコンの形として摂取する場合、平均して毎日25~75mgを目安にすると良いでしょう。
納豆だけであれば2パック、豆乳(200ml)なら2杯・豆腐は300gを1丁丸ごとでおおよその目安量を摂取することが出来ます。
髪の毛に良い食べ物ランキング 4位:うなぎ
うなぎにはビタミンAやタンパク質だけでなくビタミンB群やビタミンE・亜鉛など豊富に含まれ、髪の毛に良い栄養素が多いため抜け毛に効く食べ物と言えるため、髪の毛に良い食べ物ランキング4位に入りました。
また皮の部分にはコラーゲン・肝にはビタミンAが多く含まれていますので、髪の毛に良い食べ物としてウナギを食べる際はかば焼きやうな重だけでなく、肝吸いやうざくなども食べるようにしましょう。
1日あたりのビタミンA推奨摂取量
ウナギの代表的な栄養素であるビタミンAを例にすると、成人男性で900μgRAE・成人女性なら700μgRAEとなり耐容上限量が2,700μgRAEですので、1日の摂取目安量はかば焼き1本分となります。
髪の毛に良い食べ物ランキング 5位:青魚
髪の毛に良い食べ物ランキング5位のサバやイワシなどの青魚には、豊富なタンパク質だけでなくフィッシュオイル(EPA・DHA)が豊富に含まれています。
血行促進効果なども期待できるため、抜け毛を予防するために食事に取り入れてほしい食材です。
EPA・DHAは熱に弱い性質があるため焼いたり揚げたりするのではなく、お刺身など生で食べるか缶詰から食べることをおすすめします。
1日あたりのEPA・DHA推奨摂取量
EPA・DHAはn-3系脂肪酸の1種で、n-3系脂肪酸全体での1日の摂取目安量は成人男性で2~2.2g・成人女性は1.6~2gとなり、一番EPA・DHAを多く含むサンマで1尾EPA約900mg・DHA約1,500mg、お手頃な鰯(中1尾)でEPA約700mg・DHA約550mg、サバの切り身ならEPA約700mg・DHA約1,000mg程なので、摂取する際の目安にして下さい。
髪の毛に良い食べ物ランキング 6位:乳製品
髪の毛に良い食べ物ランキング、6位にランクインした牛乳やチーズ・ヨーグルトなどの乳製品には、髪の毛の主成分であるタンパク質やカルシウム・腸内環境を整える乳酸菌、ミネラルやビタミンも豊富で育毛効果があるため、抜け毛を防ぐ食べ物としても効果的です。
さらに発酵乳製品であるチーズやヨーグルトには、毛母細胞を活性化させるIGF-1(インシュリン様成長因子-1)の分泌を促進させたり、血行促進・抗炎症作用から髪の毛のタンパク質を増やす効果、頭皮環境を整える効果も期待されています。
1日あたりの乳酸菌推奨摂取量
乳製品に含まれる栄養素の中でも髪の毛に良い栄養として積極的に摂って頂きたいのは乳酸菌です。
乳酸菌は発酵乳製品や発酵食品に含まれ、少量づつでも毎日摂取する事が推奨されており特に摂取量への制限はありませんが、乳製品の場合は脂肪分や糖分などを取り過ぎてしまわないよう、ヨーグルトなら200g程度・牛乳は200ml程にしておきましょう。
髪の毛に良い食べ物ランキング 7位:緑黄色野菜
髪の毛に良い食べ物ランキング7位の緑黄色野菜には、コラーゲンの生成や過剰な皮脂の分泌を抑制するようなビタミンが豊富に含まれています。そのため、より髪の毛を生やしたい時に補助としての役割があります。
また緑黄色野菜というのは100gの可食部中600μg以上βカロテンが含まれている事が原則となり、ビタミンだけでなく食物繊維やカリウム・鉄などのミネラルを含むものもあるので、積極的に食べて欲しい髪の毛に良い食べ物です。
緑黄色野菜に含まれるビタミンは熱に弱い性質(ビタミンC)のものや水に溶けやすい性質(ビタミンB群など)のものがありますので、加熱する際は短時間で茹でる際はゆで汁も摂取できるような調理法にしてみましょう。
1日あたりの緑黄色野菜推奨摂取量
緑黄色野菜にはβカロテン・ビタミンC・K・葉酸・食物繊維・ミネラルなどを多く含んでおり、1日に約120g以上を摂取する事が推奨されています。
1食あたり40g程度ですので、日頃の食卓に1品の小皿料理を緑黄色野菜でプラスしてみましょう。
髪の毛に良い食べ物ランキング 8位:鶏肉
髪の毛に良い食べ物ランキング8位の鶏肉には、良質のたんぱく質の他にもビタミンB群やコラーゲンが豊富に含まれており、牛肉や豚肉と比較して脂質が少ないのでヘルシーです。
コラーゲンはタンパク質と一緒に摂取する事で体内で分解・吸収されコラーゲンペプチドとなり、細く弱々しくなってしまった髪の毛にハリやツヤを与え、太く丈夫でなめらかな髪の毛にすることが出来たという研究結果もあります。
1日あたりのコラーゲン推奨摂取量
コラーゲンは1日5~10gほどを目安に摂取する事が推奨されているのですが、現状平均して2g程しか摂取できていない方が多いです。
ただし、タンパク質からもコラーゲンが合成されることが分かっているので、カロリーの摂取量に気を付けながら良質なタンパク質を摂りコラーゲンを合成できるようにしましょう。
髪の毛に良い食べ物ランキング 9位:レバー
髪の毛に良い食べ物ランキング、9位にランクインしたレバーは鉄分が豊富で貧血に効果がある食べ物だと思われがちですが、実は髪の毛にも良い食べ物でタンパク質を始めビタミンA・B6や亜鉛の含有量が高く低脂質なため、積極的に摂取することがおすすめです。
また鉄分は体内でのコラーゲン合成に必要な栄養素ですし、鉄分・亜鉛は髪の毛に必要な栄養を運ぶ血液の材料にもなるので、頭皮の環境を整え髪の毛を生やすためにも必要不可欠なので、特に不足しやすい女性やお酒をよく飲む方は吸収率の高い動物性のヘム鉄を摂取するようにしましょう。
1日あたりの鉄分推奨摂取量
鉄分の1日の摂取目安量は成人男性で7~10mg・女性は閉経前と閉経後に分かれ、それぞれ6.5~10.5mgとなっているので、レバーを食べる場合は1日100g程度にしましょう。
またレバーにはビタミンAが多量に含まれていますので、摂取するのは毎日ではなく月に数回程度に抑えておかないとビタミンAの過剰摂取となり、皮膚の乾燥や抜け毛が増えてしまうので注意してください。
髪の毛に良い食べ物ランキング 10位:海草類
髪の毛に良い食べ物ランキング10位の昆布やわかめ・ヒジキなどの海藻類には、ミネラルであるヨウ素・亜鉛が豊富に含まれており、海藻のみで髪の毛を生やすことはできませんが、ハリ・ツヤがある髪の毛を合成する助けとなる食べ物です。
特に甲状腺ホルモンの原料になるヨウ素は抗酸化力も強く、細胞分化作用もあるので髪の毛を育てるために良い食べ物であると考えられています。
また食物繊維のフコイダンが毛母細胞を活性化させ、細胞分裂を活発に行うため健康な髪の毛を育てることと、脂質の代謝や腸内環境の改善にも良い影響があるのです。
1日あたりのヨウ素推奨摂取量
日本人の1日のヨウ素摂取量は平均130μg(0.1~0.3mg)とされているため、ヒジキなら5g程度・乾燥わかめは1~2g、昆布だしなら0.5~1g(小さじ1/3)程が1日の摂取目安量となります。
少量でも1日の目安摂取量が取れるので、焼き海苔やおみそ汁の具材などに海藻を利用し摂取するようにしましょう。
髪の毛に良い食べ物ランキング 11位:フルーツ
髪の毛に良い食べ物ランキング11位にランクインした、ビタミンCやビタミンB群・Eや食物繊維が豊富なフルーツも、頭皮環境を整え抜け毛予防や健康な髪の毛を生やす効果がある髪の毛に良い食べ物です。
ビタミンCは鉄分の吸収促進や抗ストレス・抗酸化作用があり、ビタミンB群には髪の毛の主成分であるケラチンを合成する際の代謝や毛母細胞の活性化、ビタミンEには細胞の老化を防ぎ血管を拡張して血流を促進する効果があります。
フルーツの中でも特にバナナにはビタミンB群・カリウム・マグネシウム、ポリフェノールやセロトニンの他、バナナの皮には5αリダクターゼの働きを阻害するシクロユーカレノンが含まれているので、皮ごと食べられるバナナや皮ごとピューレにしてスムージーにする等することがおすすめです。
1日あたりのフルーツ推奨摂取量
様々な栄養素が含まれているフルーツは、1日に約200g程度を食べる事が推奨されています。
200gの目安は、みかんや柿・桃・キウイは2個、リンゴ・梨・グレープフルーツは1個、バナナは2本でブドウであれば1房です。
髪の毛に良い食べ物ランキング 12位:全粒穀物
髪の毛に良い食べ物ランキング12位は、近年体に良いと言われよく目にするようになった全粒穀物で、髪の毛に良い栄養であるビタミンやミネラルが豊富です。
玄米やキビ・トウモロコシや小麦を丸ごとすりつぶした全粒粉・オートミール、スーパーフードと言われるキヌア・フリーカ、大麦やオーツ麦・ライ麦などが該当します。
製品化されている全粒穀物には砂糖やトランス脂肪酸などが含まれるものがあるので注意が必要ですが、全粒穀物には髪の毛に必須のビタミンB群・ビタミンE・マグネシウム・食物繊維などが豊富ですので、少しづつでも取り入れてみましょう。
1日あたりの全粒穀物推奨摂取量
日本では玄米やソバ以外の全粒穀物を摂取する事が少なかったため、現在のところ推奨される摂取量の基準は無いのですが、アメリカやカナダなど数ヵ国においては普段摂取する穀物を全粒穀物にするよう推奨しています。
日本であれば1日30~90g程度を目安に、白米に雑穀米を混ぜたりシリアルやパン・パスタを全粒粉のものにする等して摂取量を増やしていきましょう。
不足しがちな髪の毛に良い栄養はサプリを併用しよう
髪の毛に良い食べ物は様々あり、推奨される摂取量を考えて調理したり食べ物を選ぶだけでも大変です。
基本的にはタンパク質・ビタミン・ミネラルを積極的に摂れる食べ物が必要ではあるのですが、どうしても毎日食べるのが難しいという場合はサプリメントを併用すると良いでしょう。
髪の毛に良い栄養を手軽に摂ることが出来る、おすすめのサプリメントをご紹介していきますが、食事との併用で摂取量が大幅に増えてしまうと逆効果となる場合もありますので、あくまで不足しがちな栄養をサプリメントで補給するだけにして下さい。
髪の毛に良いおすすめのサプリ:薄毛の原因を減らす栄養を摂る
5αリダクターゼの働きを阻害する栄養素が入っているサプリメントは、薄毛の原因を減らし抜け毛を減らすために有効です。
男性向けのノコギリヤシのエキスは5αリダクターゼの働きを阻害し、薄毛の原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑えてくれますし、女性向けであればエクオールや女性ホルモンのバランスを整えるマカも薄毛予防の効果があると期待されています。
ただし、エクオールは大豆製品との同時摂取でアグリコンをトータル100mg以上長期的に摂取してしまうような場合、閉経後の女性で子宮内膜増殖症の増加、男性であれば体の女性化などといった不安要素が起きることがあるので適正な量を守るようにして下さい。
髪の毛に良いおすすめのサプリ:髪の毛の生成を助ける栄養を摂る
髪の毛の合成に必要な栄養素でありながら不足してしまいがちな亜鉛や、髪の毛の原材料となるケラチンもサプリメントで摂取する事がおすすめです。
食事だけで充分に摂取していれば問題は無いのですが、体内で生成することが出来ないアミノ酸であるケラチンや亜鉛は食事の栄養バランスが乱れていると不足しがちになってしまいます。
ケラチンは髪の毛の原材料となり、亜鉛はタンパク質を分解してケラチンへと作り変える時に必須の栄養素ですので、薄毛対策としても有効です。
またL-リジンも亜鉛と同じ働きがあり、ビタミン類は亜鉛の吸収を高め血流促進効果がありますので、一緒に摂取できるようなサプリメントを選んでも良いでしょう。
髪の毛に良いおすすめのサプリ:頭皮環境を整える栄養を摂る
髪の毛を作るためには土壌となる頭皮の環境も大切ですので、頭皮環境を整えて毛母細胞を活性化させられるような栄養をサプリメントで補うようにしましょう。
ビタミンAやB群・C・Eなどは頭皮環境を整え細胞の活性化や血行促進に効果がありますし、コラーゲンは頭皮の水分量を一定に維持し皮脂の過剰分泌を抑える効果や髪の毛を丈夫にする効果が期待されています。
また乳酸菌も腸内環境を整え、食べ物やサプリメントで摂取した栄養の吸収を高めてくれるので、ここまでご紹介した栄養と一緒に配合されているようなサプリメントを選ぶことがおすすめです。
抜け毛の原因になる髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング
ここまで、髪の毛に必要な栄養や髪の毛を生やす食べ物を解説してきましたが、それとは逆に髪の毛に悪い食べ物や食べ方があります。
直接的に髪の毛に悪い食べ物を食べたからといって、すぐに抜け毛が増えたり薄毛になるわけではありませんが、長期摂取や過剰摂取には注意した方が良い食べ物や食べ方はなるべく避けることがおすすめです。
注意した方が良い髪の毛に悪い食べ物・食べ方とは、毛母細胞への栄養分が届きづらくなってしまうリスクがある食べ物や行動となり、普段からやりがちな事のため、食事から抜け毛を予防したい人は確認しましょう。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 1位:脂っこい食べ物
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング1位はファストフードや揚げ物など脂っこい食べ物で、髪の毛にとって良くない食べ物の一つです。
脂っこい食事が頭皮や髪に悪いと言われる理由としては、次の3つと言われています。
- 悪玉コレステロールが血管内部に蓄積しやすくなり、血流の流れを悪くする
- 腸内環境を悪化させ、栄養の吸収率を低下させる
- 頭皮の皮脂分泌を増加させ、頭皮トラブルや抜け毛を招く恐れがある
以上のように、脂っこい食事ばかりを続けていると毛根まで栄養が届きづらい状態となるだけでなく、過剰な皮脂分泌に繋がり、頭皮トラブルが原因で薄毛になる脂漏性脱毛症を招いてしまうのです。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 2位:糖質が多い食べ物
白米や麺・パンなどの炭水化物やフルーツに含まれる糖分・砂糖など、糖質が多い食べ物は髪の毛の成長に悪い食べ物ランキング2位です。
もちろん体を動かすエネルギーの原材料になるので、ある程度は摂取する必要があるのですが、食べ過ぎてしまうと髪の毛に悪影響を及ぼしてしまいます。
過剰な糖質が消費されず、余ってしまった糖質が中性脂肪となり体に蓄積され体脂肪へと変化し皮脂の過剰分泌が起こりやすくなること、また糖質の摂取で血糖値が上がり自律神経が乱れホルモンバランスまで崩れてしまうことが糖質を食べ過ぎてしまうと起こる悪影響です。
また糖分が多い食べ物を過剰に摂取していると糖質依存になってしまい、イライラしやすくなったり気分の浮き沈みが激しくなる、細胞の老化などが起こりやすくなるため注意しましょう。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 3位:塩分が多い食べ物
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング、3位には脂質や糖質の多い食べ物にも多く含まれている、塩分の多い食べ物です。
体内の塩分が多くなると水分を貯め込んでしまい高血圧になりやすく、さらに血液がドロドロになって細胞の老化や血流悪化を招き抜け毛が増える事になります。
スナック菓子やファストフード・ラーメンや漬物・お味噌汁などの塩分が多い食べ物は極力減らし、野菜や水分を補給して汗や尿などで体の外に排出するようにしましょう。
また塩分が多い食事は味付けが濃いものが多く中毒性があるので、なるべく薄味の食べ物に慣れるようにすることがおすすめです。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング4位:ジャンクフード
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング、続いてはジャンクフードが4位にランクインしました。
ジャンクフードとは高カロリー・高脂質・高塩分・高糖分なものを指し、髪の毛や体に必要なビタミンやミネラルが含まれていない食べ物や飲み物の事です。
インスタント麺やピザ・ハンバーガーやポテト、スナック菓子やケーキ・食パン・糖分の多い炭酸飲料なども含まれ、ジャンクフードばかり食べる生活をしていると栄養が極端に偏ってしまいますので、サラダや糖分を含まない飲み物をセットにしたり食べる回数を減らすようにしましょう。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 5位:暴飲暴食
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング、5位にランクインした暴飲暴食をすることによる髪の毛への悪影響には主に次の2つが挙げられます。
- 肥満になることで代謝が下がる(皮脂分泌の増加+血行不良)
- 消化器系(内臓)への負担が増加して、内臓機能が低下しやすくなる
暴飲暴食を続けると肥満の原因にも繋がりますし、またドカ食いをすることは内臓への負担が非常に大きくなります。
いくら髪の毛に良いとされる食材を食べたとしても、うまく栄養を吸収することが出来なくなってしまっては良い髪の毛は生えてきません。
過食はカロリーを多く摂取することは出来ますが、体にとっても髪にとっても負担をかける行動となりますので、食事は腹八分目の量に調整するようにしましょう。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 6位:極端なダイエット
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング7位は食事を取らないダイエットや、糖質を一切取らないようなダイエットで、髪の毛に悪い影響を及ぼす恐れがあります。
栄養バランスを意識しながら運動を行うなど、適切なダイエットの場合は体に良い効果ををもたらしますが、極端なダイエットは体全体の栄養状態が枯渇してしまい毛根自体を弱らせてしまうのです。
この栄養不足の影響が真っ先に起きやすい場所は、生命維持に関係のない肌や爪そして髪の毛などです。綺麗になることが目的で行なっているはずが、肌荒れや抜け毛の原因に繋がる恐れがあります。
さらに急激にダイエットすることでホルモンバランスが乱れる原因になり、男性ホルモンの分泌が過剰になると、男性型脱毛症(AGA)がより促進してしまう可能性も出てくるので注意しましょう。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 7位:過度な飲酒
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキングの7位は日頃から過度な飲酒をしてしまう事で、過度の飲酒をしてしまう事による髪の毛への悪影響には以下のようなことがあります。
- ジヒドロテストステロンの増加
- アルコールの分解に髪の毛に必要なアミノ酸が多量に使われる
- 胃腸の働きが低下し栄養素の吸収が阻害される
- 睡眠の質を低下させ成長ホルモンの分泌量が不足する
お酒は百薬の長とも言われますが、摂取量が多くなってしまうと髪の毛に良くない作用をしてしまいますので、適量を守って楽しむようにしてください。
ビールにはIGF-1というインシュリン様成長因子を増やす作用があり、適量であれば細胞を刺激して活性化させることが期待されます。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 8位:就寝前の食事
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング、続いて8位には就寝前の食事がランクインしました。
なぜ就寝前に食事をする事が髪の毛に悪いのかというと、食べ物を消化する為に血液が胃に集中してしまい髪の毛に必要な栄養を届けられなくなる・カロリーの吸収率が高まって肥満になりやすくなる・睡眠が妨げられるという3点が挙げられるからです。
どうしても寝る前にお腹が空いてしまった場合は、低脂肪・低カロリーな乳製品やカット野菜・豆腐・ホットミルクなどを少しだけゆっくりと食べる程度に抑える事をおすすめします。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 9位:高AGEs食
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキングの9位は、高AGE食といって細胞の老化を早めてしまうような食事の事です。
タンパク質と糖質を同時に加熱した際に起こる焦げが体内で起きて生成されるものをAGEs(終末糖化産物)と言い、AGEが増え頭皮に届いてしまうと毛母細胞の働きを阻害する物質が放出され、髪の毛を生やすことが出来なくなります。
AGEsは焦げたものを食べる事でも増えますし体内でも生成されるのですが、食べ物を焼くのではなく煮たり蒸したりするという調理法に変えるだけでAGEsを抑える事が出来ますし、禁煙や減酒する事でも減らすことが可能です。
髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング 10位:亜鉛と鉄分が不足しがちな食事が多い
最後にお伝えする髪の毛に悪い食べ物・食べ方ランキング、10位は亜鉛と鉄分が不足しがちな食事が多いことです。
冒頭でもお伝えしていますが、髪の毛はタンパク質を分解したアミノ酸から作られるケラチンが主成分となり、タンパク質を分解する際には亜鉛が、髪の毛を生成する為に必要な栄養を頭皮に届けるためには鉄分が必要不可欠となります。
亜鉛や鉄分は不足しやすい栄養素で体内で作ることが出来ないミネラルのため、食べ物から摂取する事が必要になるので積極的に摂取する事が推奨されているのが現状です。
鉄分だけを多量に摂取すると亜鉛の吸収率を下げてしまう為、朝・昼・夜の食事で亜鉛や鉄分の摂取を分けるようにし、バランスよく吸収できるようにしましょう。
髪の毛に悪い生活習慣もある
髪の毛に良い食べ物を摂取していたとしても、生活習慣の中で髪の毛に良くない影響がある行動をしていると抜け毛の原因になることがあります。
食生活を整えるだけではなく、髪の毛へと栄養を届け健康な髪の毛を生やす土壌を作るためにも、現在の生活習慣を見直してみてください。
髪の毛に悪い生活習慣:ストレス
髪の毛が細くなったり抜け毛が増えてきた時には、ストレスの影響が考えられます。
過剰にストレスを受けていると自律神経のバランスを崩し、身体を活動させる交感神経ばかりが働くようになって体を休ませることが出来ず、さらに血管が収縮してしまい血流が悪化してしまうのです。
血流が悪化すれば髪の毛の素になる栄養を毛母細胞へと届けることが出来ず、毛母細胞が分裂することが出来なくなって髪の毛が生えない・伸びないという状態に陥り抜け毛を増やしてしまいます。
ストレスは出来るだけこまめに解消していくことが必要になりますので、手軽に行えるストレッチや友人との会話・大声を出せるカラオケなど、リラクゼーション効果のあることや楽しめる事を行っていきましょう。
髪の毛に悪い生活習慣:睡眠不足
予定が立て込んでいたり寝る直前までスマホなどのデバイスを触っている・痛みやかゆみなどの疾患があるなどして睡眠不足になっている場合、頭皮や髪の毛に必要となる成長ホルモンの分泌が低下してしまいます。
成長ホルモンはダメージを受けた細胞の修復や代謝の促進・骨や筋肉の成長・脂肪の分解などに関わっているので、不足してしまうと毛母細胞や頭皮に必要な量が届かず、ハリやコシの無い髪の毛になりやがて抜け毛が増えてしまうのです。
しっかりと質の良い睡眠が取れるようになれば、髪の毛のハリやコシも復活しますし抜け毛を減らす事にも繋がりますので、ぐっすりと眠れる環境を作り入眠後一番最初に訪れる深い睡眠を長く取れるようにしましょう。
髪の毛に悪い生活習慣:喫煙・過度の飲酒
喫煙や過度の飲酒も髪の毛に悪い生活習慣で、抜け毛や薄毛を気にする方の中には分かっているけどやめられないという方も多いです。
タバコ(喫煙)は毛細血管を収縮させて血流を悪化させ、さらに血液内の酸素を欠乏させてしまうという事が国立公衆衛生院(現:国立保健医療科学院)の実験により立証されています。
また過度の飲酒では、アルコールを分解して無害化する際に髪の毛の成長に必要な栄養を使われてしまい、抜け毛・薄毛の原因になるジヒドロテストステロンが増える・睡眠の質が低下して成長ホルモンの分泌量が低下するなどしますので、お酒はほどほどに・タバコは吸わないようにしていきましょう。
まとめ
本記事では、毛髪が合成されるメカニズム、抜け毛予防に効果的な髪の毛に良い食べ物と髪に悪い食べ物・食べ方のランキングをお伝えいたしました。
普段の生活でも、より健康的な髪の毛を生やすために自分で出来るセルフケアは様々あり、その中でも最も大切なのは食事です。
薄毛や抜け毛を予防したい人はまずは普段の食事から見直し、髪の毛に良い食べ物をバランスよく摂取していきましょう。
なかなか改善できない薄毛や抜け毛の悩みは、薄毛の専門家にご相談いただければ薄毛が進行してしまう原因を特定して適切な治療を行うことができますので、気軽に下記のボタンからご連絡ください。
参考文献
大塚製薬 栄養素カレッジフィッシュオイルについて
厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)
文部科学省 食品成分データベース
ダイエタリーガイドラインアメリカ人向け 2015-2020