シャンプーを使用しないため負担が少なく、頭皮や髪を健康にすると話題の「湯シャン」
実際に湯シャンをすることで「頭皮トラブルが解消した」「抜け毛が減った」という声がありますが、反対に「臭いが気になる」「よけいに抜け毛が増えた」などのマイナス意見もよく聞きます。
実際の所、お湯だけで頭髪を洗う湯シャンは本当に髪や頭皮に良い行為なのでしょうか?
先に結論をお伝えすると湯シャンは「湯シャン向きの体質の人が正しい方法で行えば髪や頭皮に良い効果が期待できる」と言えます。
実は湯シャンには人によって向き不向きがあり、誤った方法で行うと髪や頭皮に悪影響を及ぼしてしまう危険性があるのです。今回は湯シャンが髪や頭皮に与える影響や湯シャンに向きの人の特徴、正しい湯シャンのやり方について解説していきます。
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シャンプーを使わない洗髪「湯シャン」とは?
湯シャンとはシャンプーやリンスを使用せずお湯だけで髪を洗う方法です
芸能人やモデルが実践しているとメディアに取り上げられたことで数年前から一部の人の間で流行しています。
湯シャンをしている人たちがシャンプーを使用しない理由としては以下のようなことがあげられます。
- シャンプーの洗浄成分は皮脂を落としすぎて頭皮に良くない
- シャンプーやリンスに含まれる化学物質が頭皮に悪影響を与える
- お湯だけで7、8割の汚れは落ちるためシャンプーは必要ない
- 髪の毛を洗わないホームレスですら髪の毛がフサフサ
- シャンプー剤で油分を落として、コンディショナーで油分を補給するのは不自然
お湯だけで洗ことでシャンプー剤の刺激から頭皮を守り、頭皮本来の状態に戻すことが湯シャンを行う目的です。
湯シャンに期待される効果とは?
シャンプーを一切使わずにお湯のみで髪の毛を洗い流す湯シャンにはどのような効果が期待されているのでしょうか?湯シャンを行うことで頭皮や髪に期待できる効果は大きく4つとされています。
湯シャンの効果①:頭皮の乾燥を防ぐ
湯シャンには頭皮の乾燥を防ぐ効果が期待できます。
皮脂は頭皮の水分量の維持や外部の刺激から頭皮を守るためのバリアの役割をしてます。このバリア機能を保つにはある程度の皮脂が必要です。
しかし洗浄力の強いシャンプーは必要な皮脂までとってしまうため、バリア機能が低下し頭皮が乾燥してしまうのです。乾燥した頭皮はかゆみやフケを引き起こし、抜け毛の原因になります。
また、頭皮は乾燥すると足りない皮脂をを補おうと皮脂分泌が活発になります。
過剰な皮脂分泌は毛穴の皮脂づまりや雑菌の繁殖による炎症など頭皮トラブルの原因となる可能性があります。
湯シャンは皮脂を取りすぎないため、頭皮の乾燥が緩和され頭皮トラブルが起こるリスクを軽減することができると考えられているのです。
湯シャンの効果②:シャンプー剤による刺激の軽減
シャンプーやリンスなどは、頭皮に溜まった皮脂や汚れを取り除くために、様々な化学物質を混合しています。肌に触れる程度であれば、無害とされていますが、人によっては頭皮への刺激が強く感じてしまうことがあります。
- 界面活性剤(洗浄成分)
- 防腐剤
- 香料
- 着色料
- シリコン
肌が弱い方はこれらの成分に刺激を感じ、かゆみやかぶれなどのアレルギー反応を起こしてしまうことがあります。
湯シャンはこのような化学物資による刺激がないため、肌や頭皮の負担を軽減することが可能です。
湯シャンの効果③:シャンプーのすすぎ残しがなくなる
シャンプーやリンスは、十分にすすがないと髪や頭皮に残って頭皮トラブルを引き起こす原因となります。
シャンプーのすすぎ残しがあると、毛穴に詰まったり皮脂と混ざり雑菌が繁殖しやすくなったりして炎症やフケを引き起こす可能性があります。
湯シャンは、洗い残しの元となるシャンプー自体を使用しないため、化学薬品が頭皮に残ることでの炎症を回避することができます。
湯シャンの効果④:髪にハリやコシがでる
湯シャンをするとシャンプー剤による刺激が軽減し髪にハリやコシがでることが期待されています。
お湯のみで洗髪すると、シャンプーを使用した時と比較して頭皮や髪の毛に油分が残りやすくなります。この油分によって髪の毛がコーティングされて、自然なツヤやハリが出やすくなります。
正しい湯シャンの方法について
湯シャンに期待される効果だけを見ると、魅力的な部分も多くありますが、正しく行うことが出来ないと、必要以上に頭皮に汚れが残った状態となり、逆効果になる危険があります。
湯シャンの効果を実感するためには、正しい方法で実施することが大切です。湯シャンに挑戦したい方は是非紹介している方法を実践してみてください。
- 髪を濡らす前にブラシで全体をとかします。
ブラシでとかすことで髪の絡みをほどき、ホコリや汚れが浮き上がり落としやすくなります。 - 頭皮全体をよく濡らします。
お湯の温度は40度以下のぬるま湯がおすすめです。 - 指の腹で頭皮をマッサージするように丁寧に洗います。
慣れるまでは短時間では汚れを落としきれない場合があるので、10分くらいかけてじっくり行いましょう。 - タオルドライ後ドライヤーで根本からしっかりと乾かします。
生乾きは雑菌が繁殖しやすくなり頭皮トラブルや臭いの原因となります。
湯シャンでよく聞く噂のウソ・ホント
- 湯シャンにまつわる噂①:湯シャンを続けるとハゲにくくなるって本当?
-
事実ではありません。
湯シャンで効果が期待できるのは乾燥やアレルギーのかゆみで起こる抜け毛のみです。他の原因で起こる抜け毛による薄毛やAGA(男性型脱毛症)の進行を抑える効果はありません。 - 湯シャンにまつわる噂②:湯シャンで抜け毛が減るって本当?
-
乾燥やアレルギーのかゆみで起こる抜け毛であれば、湯シャンで抜け毛が減る可能性はあります。
その他の原因やAGAで起こる抜け毛には効果がありません。 - 湯シャンにまつわる噂③:湯シャンで発毛するの?
-
湯シャンのみで髪の毛が生やすことは難しいです。湯シャンはあくまで頭皮環境を整える目的で行うものであり、毛髪の発毛力を促すことは出来ません。もし薄毛が気になるのであれば、適切に薄毛の状態に合わせて対策をする必要があります。
- 湯シャンにまつわる噂④:湯シャンで頭皮の痒みがなくなるって本当?
-
乾燥やシャンプー剤が合わなくて頭皮にかゆみが生じている場合は湯シャンで解消されることがあります。
ただし、他の原因でかゆみが生じている場合は湯シャンでかゆみがなくなることはありません。
湯シャンが合わない人が無理に続けると湯シャン自体がかゆみの原因となったり、かゆみを悪化させてしまう可能性があります。 - 湯シャンにまつわる噂⑤:湯シャンにお酢を使うと良いって聞いたけど本当?
-
あまりオススメ出来ません。
お酢のpHは酸性であることから、キューティクルが閉じてサラサラになると言われていますが、お酢の強い酸の臭いが髪に残りやすくなります。
同様の効果を期待したいのであれば、「クエン酸リンス」などを使用してケアすることをオススメします。
湯シャンには合う人と合わない人がいる
これまで湯シャンを行うメリットをお伝えしてきましたが、湯シャンは頭皮状態や生活習慣によって合う人と合わない人がいます。
合う人が湯シャンを行うと前述したような髪や頭皮にうれしい効果が期待できるのですが、合わない人が行うと反対に髪や頭皮に悪い影響を与えてしまうことがあります。
では自分の状態で湯シャンが合うのか合わないのかしっかりと確認した上で実践するか検討しましょう。
湯シャンが合っている人
湯シャンが合っている人は「乾燥肌」の人です。
乾燥肌の人は皮脂分泌が少ないため通常のシャンプーをすると皮脂を取りすぎてしまい、乾燥が悪化してしまう可能性があります。
湯シャンであれば皮脂を取りすぎないため頭皮環境が改善やかゆみの軽減などの効果が期待できるでしょう。
- 乾燥肌
- アトピー体質
- 敏感肌
- 1日2回以上シャンプーする人
- 高齢者
上記のような湯シャンに合っている人でもいきなり湯シャンのみにすることはおすすめしません。
なぜなら、毎日シャンプーしていた状態からいきなり湯シャンにしてしまうと洗いあがりの清涼感に物足りなさを感じ、湯シャンを続けることができなくなってしまうからです。
また、いきなり頭皮の皮脂バランスが変わるためかゆみが出てしまう場合があります。
慣れるまではシャンプーと併用するか、徐々にシャンプーをする日を減らすようにするなど少しずつ移行することをおすすめします。
湯シャンが合わない人
湯シャンが合わない人は「脂性肌」の人です。
脂性肌の人が湯シャンにしてしまうと皮脂詰まりや炎症などの頭皮トラブルが起こる原因となる可能性があります。
整髪料を使う人も湯シャンには向いていません。
お湯だけで整髪料を完全に落としきることは難しく必要以上に油分が頭皮に残った状態となります。残った整髪料は頭皮トラブルを引き起こす原因となりますので注意しましょう。
- 脂性肌
- 整髪料(ヘアワックス・ヘアスプレー)を使う人
- 脂っぽい食事が多い人
- 臭いに敏感な人
湯シャンで感じるデメリットとは
湯シャンには髪に良い効果が期待できる反面、合わない人が行なってしまうとメリットよりデメリットの方が強く感じてしまうことがあります。
具体的なデメリットとして次のようなことが湯シャンには懸念されていますので行う前に確認しておきましょう。
デメリット①べたつきや物足りなさ
シャンプーをしていた時に比べると皮脂が残るため髪のべたつきや洗いあがりに物足りなさを感じる場合があります。
継続しているうちに皮脂バランスが整い気にならなくなる人もいるのですが、ある程度時間が必要なため初めのうちは我慢を強いられることになります。
デメリット②頭皮の臭い
湯シャンはどうしても皮脂が頭皮に残るため臭いが気になるという人が少なくありません。
慣れるまでは洗いあがりやドライヤー中などふとした時に頭皮の臭いに違和感を覚える可能性があります。
また、シャンプーの香り自体を楽しんでいた人は、そういった楽しみや香りによるリラックス効果は望めなくなります。
デメリット③お湯で洗い流す時間がかかる
湯シャンは時短になるという話を聞きますが、湯シャンは意外と時間がかかります。
シャンプーを使わない分、汚れや皮脂をしっかり落とすためにはより時間をかけて丁寧に洗う必要があるからです。
皮脂の多い人や髪が長い人はさらに時間がかかる可能性がありますが、面倒だからと手を抜くと頭皮トラブルや臭いの原因となるため気をつけましょう。
デメリット④整髪料が使えない
湯シャンをする場合は整髪料を使うことができなくなります。
整髪料に含まれる油分はお湯だけで落とすことが難しいため、整髪料が頭皮や髪に残ってしまいます。
頭皮に残った整髪料は頭皮トラブルの原因となります。
仕事柄、整髪料を使用しなければいけない人やどうしても整髪料を使いたいという人は、整髪料をつけない日だけ湯シャンにするなど工夫が必要です。
シャンプーする際にお勧めの種類や成分について
湯シャンについてメリットデメリットを理解して頂いた上で、湯シャンが合わなかった場合、日頃使うシャンプーは何を基準に選べば、頭皮トラブルを減らすことができるでしょうか。
これからシャンプーを選ぶ上で確認したい成分をお伝えしますので是非購入する際に実践してみてください。
シャンプーの種類
シャンプーは含まれる界面活性剤(洗浄成分)のタイプによって3つに分類できます。
- 高級アルコール系
- 石けん系
- アミノ酸系
それぞれどのような特徴があるのかまとめてみました。
シャンプーの種類 | 高級アルコール系 | 石けん系 | アミノ酸系 |
---|---|---|---|
洗浄力 | 非常に強い | 強い | 優しい |
頭皮への刺激 | 非常に強い | 弱い | 弱い |
保湿力 | 低い | 低い | 高い |
界面活性剤 (洗浄成分の名前) | ・ラウレス硫酸~ ・ラウリル硫酸~ | ・カリ石ケン素地 ・脂肪酸ナトリウム ・脂肪酸カリウム | ・コカミド~ ・ココイル~ ・ラウロイル~ |
特徴 | ・泡立ちが良い ・手ごろな価格 ・皮脂を落としすぎることがある | ・頭皮がアルカリ性に傾くため酸性リンスが必要 ・成分が頭皮に残りやすい ・皮脂を落としすぎることがある ・添加物が少ない | ・皮脂を取りすぎない ・価格が高い ・頭皮や肌への刺激が少ない |
一番頭皮に負担がないシャンプーはアミノ酸系
シャンプーを選ぶ際のポイントは「洗浄力の優しさ」と「頭皮への刺激の弱さ」です。
アミノ酸系シャンプーは洗浄力が優しく頭皮への刺激が弱いため、一番髪や頭皮への負担が少ないものとなります。
洗浄力が優しいときちんと汚れを落とせないのではないかと疑問に思う人もいるかもしれませんが、正しい方法でシャンプーすれば十分に汚れを落とすことが可能です。
アミノ酸系シャンプーを見分け方は、界面活性剤の名称です。シャンプーの成分表は配合量の多い順番に成分が記載されています。
「コカミド~」や「ココイル~」から始まる名前の成分が、成分表の前半部(2番目や3番目)に記載されているものはアミノ酸系のシャンプーです。
パッケージに「アミノ酸配合」などの表示があってもアミノ酸系シャンプーとは限りません。
成分表の前半部に「ラウレス硫酸~」や「ラウリル硫酸~」が記載されているものは高級アルコール系成分がメインのシャンプーとなるので注意してくださいね。
最後に
いかがでしたか?
湯シャンには乾燥を防ぎ頭皮環境を改善する効果が期待できる一方で、炎症や頭皮トラブルを引き起こす原因となる危険もあるということがわかりました。
や実際に湯シャンをして髪に良い影響があったという声もあるので、乾燥やフケでお悩みの人やシャンプーで肌や頭皮に問題が起きてしまう人は試してみてはいかがでしょうか。
ただし、ご自分の肌質や頭皮環境に合わないと感じた場合は無理に続けず一度専門の機関に相談してみることをおすすめします。
- 湯シャンは「乾燥肌」の人には合っていて、「脂性肌」の人には合わない
- 正しい方法で行えば頭皮環境の改善やフケの予防になる
- 誤った方法や湯シャンに合わない人が行うと、逆に頭皮トラブルの原因となる