女性の10人に1人が該当するといわれている貧血。
貧血と聞くとめまいや立ちくらみといった症状を想像する人が多いと思いますが、実は髪の毛にも様々な影響があると考えられています。
今回は「貧血や鉄分不足が髪の毛へ与える影響ついて」解説していきます。
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貧血ってどんな状態?どんな人がなりやすい?
貧血とは簡単に言うと「血が薄い」状態のことであり、血液中のヘモグロビンの量が通常よりも少なくなってしまった状態を指します。
ヘモグロビンは赤血球に含まれる赤色の成分であり、全身の組織に酸素を届けるという大切な役割を担っています。
そのためヘモグロビンの量が不足すると十分な酸素を運ぶことができず、身体は酸欠となりさまざまな不調をあらわすようになるのです。
健康診断で確認する項目(ヘモグロビンの基準値)
- 男性:1dl中 ヘモグロビン量13.0~16.6g
- 女性:1dl中 ヘモグロビン量11.4~14.6g
貧血のほとんどが鉄分不足で起こる
貧血には様々なタイプのものがありますが、約80%は鉄分の不足によって起きる「鉄欠乏性貧血」と言われています。
ヘモグロビンは主に鉄を原料として合成されます。
鉄欠乏性貧血は体内の鉄分が不足することで、ヘモグロビンを上手く作れなくなることによって生じる貧血です。
女性に鉄分不足が多い主な原因は3つ
- 摂取量の不足(偏食、過度なダイエット)
- 必要量の増加(妊娠、授乳)
- 出血による喪失(月経、出産、胃潰瘍、痔)
特に女性は月経による定期的な出血や、妊娠、乳児への授乳による必要量の増加など鉄分が不足しやすい条件がそろっています。
そのため女性の10人に1人、月経のある年齢にしぼると5人1人は貧血だと言われているのです。
タンパク質不足によっても貧血は起きる
意外と盲点なのが、タンパク質不足による貧血です。
特に女性に多いのが、ダイエットにより糖質や脂質を極端にカットしてしまうことで起きるタンパク質不足です。
実は、糖質などのエネルギーが不足した枯渇状態は、体内のタンパク質を優先的にエネルギーとして消費しています。
そのため、体に鉄分は足りていても、肝心の元となるタンパク質が不足しているのでヘモグロビンを合成することが出来ずに、貧血や抜け毛などの症状が起きることがあります。
女性の抜け毛や髪のトラブルに多い「隠れ貧血」とは?
「隠れ貧血」という言葉を聞いたことはありますか?
正式名称は、「潜在性鉄欠乏症」といい、血液検査の値は正常でも、実は鉄分不足の状態が潜んでいる貧血予備軍のことをいいます。
通常、鉄分は次のような割合で体内に存在します。
- 血液中のヘモグロビンの成分:70%
- 肝臓や脊髄に貯蔵:残り一部
隠れ貧血とは、血中には鉄分は存在するものの、肝臓や脊髄での貯蔵分が少なくなってしまっている状態となります。
そのため、一時的に鉄分が不足してしまうと、貧血と診断されなくとも、鉄分不足となりさまざまな問題が引き起こされるのです。
隠れ貧血かどうかチェック方法
隠れ貧血かどうかを見分けるためには、通常の健康診断以外に、フェリチン検査を病院で行う必要があります。
その前に、隠れ貧血の人が起こりやすい症状があるか確認をして、3つ以上当てはまるようでしたらかかりつけのお医者さん、または内科や婦人科の受診をおススメします。
- 身体に倦怠感
- 動悸、息切れ、イライラする
- 爪が割りやすい(二枚爪)
- 髪の毛や肌がパサつきやすい
- 食欲がない
- よく眠れない
- 風邪を引きやすい
- 肩こりが酷い
- 耳鳴りがする
- 頭痛がある
- 風邪を引きやすいまたは、長引く
- 顔色が悪いと言われる
- 抜け毛が多く薄毛が気になる
爪の状態で髪の毛の状態を確認する方法
隠れ貧血によって抜け毛が増えていると不安な人は髪の毛だけでなく、爪を合わせて確認しましょう。
爪を合成するたんぱく質は髪の毛と同じケラチンタンパク質と呼ばれるものです。そのため、爪の状態を確認することで髪の毛の状態を確認する指標にすることが出来ます。
危険な爪の症状
- 爪が割れやすい・脆い
- 爪に横筋がある
- 二枚爪
なぜ貧血が抜け毛や髪のトラブルの原因になるのか?
貧血によって、髪の毛のトラブルや抜け毛の原因になる理由は「頭皮や毛根への酸素不足と栄養不足」と「頭皮環境の悪化」が原因言われています。
頭皮や毛根への酸素不足と栄養不足
髪の毛は毛根にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで成長しています。
細胞分裂を行うために必要なのが、十分な酸素と栄養(タンパク質、ビタミン、ミネラル)であり、その酸素や栄養を運ぶのが血液となります。
慢性的に鉄分不足が続くと、血中モグロビン量が低下してしまい、毛根まで届けるだけの酸素が不足してしまうのです。
更に、偏った食生活が原因で貧血になった場合は、栄養分も不足しやすい状態となります。
髪の毛は体の中でも代謝が速い組織となるため、貧血による影響が早期に出やすいのが特徴です。その結果、髪の毛はハリやツヤがなくなりパサつきやすくなる他、抜け毛や薄毛の原因に繋がります。
頭皮環境の悪化
血液不足が続くと、毛根だけでなく頭皮の皮膚組織に存在するコラーゲンの生成が悪くなることが懸念されます。
鉄分というのは、コラーゲンの合成にも欠かせない栄養素となります。コラーゲンは特に皮膚や髪などに多く含まれているため、髪の毛のツヤやハリを維持する働きがあります。
鉄分が不足することでコラーゲンがうまく合成できないことによって、毛包幹細胞も色素幹細胞も機能を維持することができなくなり白髪や抜け毛の原因となります。
貧血や隠れ貧血による薄毛の予防や対策
鉄分不足や貧血の症状による薄毛を改善するためには、何より食事を改善する必要があります。
鉄分の多い食事
まずは、鉄分が多く含まれた食事を摂取することで、ヘモグロビンの合成を促すことが出来、結果として抜け毛予防につながります。
鉄分にはヘム鉄(動物由来の鉄分)と非ヘム鉄(植物由来の鉄分)の大きく2種類が存在します。
ヘム鉄は非ヘム鉄より吸収率が高いため、鉄分をより効果的に摂取するにはヘム鉄が多く含まれる食品を食べるように意識しましょう。
ヘム鉄が豊富に含まれている食品
- レバー
- かつお
- あさり・牡蠣
非ヘム鉄が豊富に含まれている食品
- ほうれん草
- 小松菜
鉄分の1日の摂取量の目安は?
鉄分は吸収率が非常に悪いため一気にたくさん摂る事はあまりお勧めできません。また、サプリメントなどで鉄分を過剰摂取してしまうと、「鉄中毒」になりやすく下痢や嘔吐の原因となります。
毎日一定量を摂取する事で緩やかに貧血症状を改善することができます。鉄分の1日の摂取量の目安は下記の通りとなります。
【成人男性】
- 18~29歳:7.0mg
- 30~69歳:7.5mg
- 70歳以上:7.0mg
【成人女性】
- 18~29歳:月経なし6.0mg
- 30~69歳:6.5mg
- 70歳以上:6.0mg
薄毛の専門家に相談
自分の抜け毛や髪のパサつきなど頭皮や薄毛に関わる悩みがある場合は、まずは薄毛の専門家に相談することをお勧めします。
自分では貧血が薄毛の原因と考えていても、他にもホルモンやストレスなど様々な髪の毛が脱毛する原因があります。
そのため、早期に相談することによって自分が髪が薄くなる原因を特定することができますよ。
よくある質問
- 貧血になると白髪なりやすいの?
-
ありえます。
貧血によって栄養価が毛根まで届かない状態が続くと、黒色の成分であるメラニン色素を合成する能力が低下します。
その結果、白髪の本数が増える危険があります。
- 鉄分を取る時、食べ合わせの良い・悪いはある?
-
鉄分は、お茶やコーヒーに含まれるタンニンやカルシウムと一緒に摂取すると吸収が抑制されます。
対して、ビタミンCを一緒に摂取することを意識することで吸収効率を高めることも可能です。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「貧血など鉄分不足が髪の毛に与える影響について」解説しました。
貧血は体の不調だけでなく、髪の毛のツヤやハリの低下そして抜け毛の原因となります。特に女性で理由もなく抜け毛が増えた場合や、薄毛が進行し始めた場合は、「隠れ貧血」を疑っても良いです。
このように薄毛に関する不安や悩みがありましたら、ぜひ一度薄毛の専門家までご相談ください。